留学時間2022 年 8 月 ~ 2023 年 5 月
留学都市ミネソタ州フェアリボー
留学先Shattuck St Mary’s School

私が留学していたShattuck-St.Mary’s School(SSM)はアメリカ中西部の北にあるミネソタ州に位置しています。北はカナダに接し、例年10月末から11月頭にかけて初雪が観測されるなどアメリカの中でも最も寒い地域と言われる地域です。Shattuck はミネソタ州の中でも、南部に位置するフェアリボーと言う小さな町の中にありとても自然が豊かな場所です。
夏場は、学校の前に広がる大きなフィールドで生徒たちがスパイクボールやバレーボールなど、様々な球技を楽しむ光景が見られます。
冬場は、約-20°まで気温が下がるためなかなか外で遊ぶのは難しいですがこの様な気温でもみんな完全装備をして外を普通に歩いていました。

6-9 年生がミドルスクールに属し、10-12 年生とPG(postgraduate)がアッパースクールに属しています。2つとも同じ学校敷地内ですが、歩いて 15 分ほど離れています。
女子の 6-11 年生は、St.Mary’s Hall と言う寮に住んでいて、この寮の一階と地下がミドルスクールとなっています。女子の12年生、男子生徒全員はアッパースクール近くに寮があります。アッパースクールとミドルスクール間は、歩くことも可能ですが学校のバスやワゴン車(バン)が走っているためそれらに乗ることも可能です。
就寝時間までは、友達の部屋に自由に出入りでき、週末は先生に頼めば他の部屋に泊まることも可能なので夜まで友達と楽しく過ごすことができます。私的には、毎日友達とお泊まりをしていると言う感覚でとても楽しかったです。

SSM の授業は少し特徴的です。1-9 時間目まであるのですが月曜日から金曜日まで毎日同じスケジュールで過ごします。最大6つの科目を取るので、それ以外の時間はフリーの時間となります。そして、このスケジュールは学期ごとではなく一年を通して変わりません。(アートなど芸術系の授業は semester ごとに変更になります。)
最初は、毎日同じでつまらないと思っていましたが逆に言えば期末試験の科目も最大6科目と言うことになります。日本の高校のように膨大な数の科目を勉強しなくて良いと分かった時はとても嬉しかったです。笑
またこの学校では、ブランデッドシステムというものがあり、特にAPコースでは成績が十分に取れている場合は授業に行かなくて良いという制度です。APコースは通常のコースと比べ、難しいコースなのでクラスの人数も少ないことが多く、先生に質問できる機会も多かったので先生方とも親しくなることができました。

この学校は、英語が母国語ではない生徒に英語を教えるための ESL と言う選択授業もあり、年の初めに試験を受けてからどのレベルの ESL に入るかが決まります。ESL の先生は、私達が親から遠く離れた異国の地でどれだけ不安かをよく理解してくださっていたので、何か不安があったり悩みがあったりしたらよく相談に乗ってくださっていました。年の終わりには、その先生が企画してくださった異国に住む私達 ESL の生徒に向けたトリップがあり、ミネソタの state capital まで連れてってくださいました。

SSM では COE と呼ばれるスポーツや特定の学問に打ち込むことのできる環境が備わっています。スポーツは、アイスホッケー、サッカー、フィギュアスケート、ゴルフの4つ。そして、学問にはバイオサイエンス、エンジニアリング、メジャーの3つがあります。SSM では大半の生徒が COE に属しており、活動を通して仲が深まるため同じCOE の生徒達なしでは SSM での思い出は薄いと言えるくらいかけがえのない存在と出会えることができました。
この COE は、先ほど述べた 1-9 時間目の間に2コマほど時間が設けられていてその時間に活動することができます。お昼ご飯が1時間分あるので6つの授業全てを選択する生徒は休みがありません。(ちなみに私もそうでした。(..))

私は、フィギュアスケートの COE に所属していましたが、スケートはインターナショナルな COE で世界中色々な国からの生徒さんが集まっていました。クリスマスと春の年に2回アイスショーがあり、そのプログラムの振り付けを自分達で考えるパートもあり本番時の達成感はとても忘れられないものです。そして、年に数回試合に出場する機会もあります。SSM には、色々なレベルのスケーターがいるため出場試合のカテゴリーが異なり、お互いを本気で応援することができます。日本では感じることのできない、仲間の大きな声援とともにリンクに送り出された瞬間は心のそこから勇気をもらえた気がしました。

多くのアメリカの学校と同じように、この学校にも沢山のイベントがあります。特に、ハロウィン、クリスマスディナー、インターナショナルデー、プロムなどが印象に残っています。クリスマスディナーはこの学校の伝統のようで、アドバイザーの先生と生徒たちとテーブルを囲んで一緒に夜ご飯を食べます。みんな、とても可愛いドレスを着て写真を撮って日本の高校では体験出来ない一時でした。

SSM はフェアリボーというとても小さな街にあります。ミネアポリスの空港で、学校はなんと言う街にあるのか聞かれましたが、係の方も知らないくらい小さな街の様です。しかし、学校の周囲に何もないかと言うとそういうわけでもありません。徒歩圏内に何ヶ所かレストランがあり、週末などに限らす友達の誕生日など特別な日などにも歩いてレストランへご飯を食べに行きます。また歩いて30分ほどの距離にはドミノピザや、なんと生徒にとても人気の日本料理のお店があります。mizuki という名のお店ですが、SSM の寮の生徒にだけデリバリーサービスをしているなどとても生徒達に愛されたお店です。私の友達は、通い過ぎて店員さんと仲良くなっていました。笑 また、週に4日ほど少し離れた場所にあるアメリカでは有名な Walmart へのワゴン車がでています。

週末には、アメリカ一のモール、モールオブアメリカへのバスも出ていてそのトリップの際のバスはいつも生徒で満席です。写真の様にモールの中にはアミューズメントパークもあり本当に楽しい場所です。

この Shattuck に留学することができた結果、私は沢山の物を得ました。
もちろん、英語の技術は見違えるほどに伸びたし、ボーディングスクールなだけありアメリカに留まらず世界中に友達ができました。私は、元々旅行が好きでしたが、その旅行先に住む友達と会えると思うと旅行の楽しみがより増えたなと思います。そして、私が1番この留学で身につけることができたなと感じたのが自分の成長です。今まで、一年間も両親と離れて暮らしたことがなかったので、何か困ったことがあっても自分や先生の力を借りて乗り越えなければなりません。また、アメリカでは日本と違って気を使うなどの文化がないので、やりたいことや嫌なことがあったらはっきり言葉にしないと相手に伝わりません。私は元々、思ったことを言葉にするのがとても苦手で相手に流されすぎてしまうタイプでした。しかし、この1年を通して最初はできなかった自分の意思を人に伝えられるようになっていました。
たったの1年で、こんなに自分が変わることができたのは Shattuck という素晴らしい学校と先生方、そして主に COE で一緒に頑張っていた友達のお陰です。もし少しでも、迷っているのであれば Shattuck を選ぶべきです!